映画「メッセージ」観てきました!
映画『メッセージ』(原題:Arrival)
「メッセージ」は、テッド・チャンの短編小説「あなたの人生の物語」が映画化された作品です。
脚本:エリック・ハイセラー
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
※なるべくネタバレしないよう注意しながら感想を書くつもりですが、
これから観るつもりの方は、何も情報がない状態で観るのが映画としてはベストだと思ってるので読むのをご遠慮いただいた方が無難かもしれません。
【あらすじ】
ある日突然、巨大な飛行物体が地球へ降り立った。言語学者のルイーズは、飛行物体に乗った謎の生命体と意思の疎通をはかり、彼らが地球へきた理由を探っていくのだが・・・。
【感想】
久しぶりのSF作品でしたが、映画館で観て良かった!!
こういった宇宙人が地球に来るという映画はいっぱいあって、そのたび賛否両論ありますが(汗)〈特に、宇宙人や宇宙船のビジュアル的な問題とか。。〉私個人としては、今回はかなりレベルの高い、というか、観て良かったと思えるようなものでした。
主人公である言語学者のルイーズが”彼ら”と意思疎通をはかる手段を探っていく過程というのがまた面白くて、さすが学者だなぁと感じました。まったく未知の、しかも地球外の生物と接触するということは、いろんな角度からものを考えていかなきゃいけない。まず相手に意思があるのか?本能のままに動く生き物だったらそもそも意思疎通して来た目的を聞く行為自体が無駄ですから。自分たちは人間と言って一人ひとりに名前があり、歩いたり食べたりするという単純で初歩的な言語から教え、お互いの言葉を理解するところから始まります。
そんな感じで研究が進む中、ストーリーの中心である「時間」という概念について、作中何度もその言葉が当たり前のように登場するのですが、それが彼らが来た理由と深く関わってきます。
また、面白いことに「言語」と「時間」の双方も深い関わりがあるようです。
私は観ていて、人間が起こしている世界のあらゆる問題とも関係あるかもしれないなと思いました。例えば戦争・紛争とか、生死観や宗教、病気などです。
当たり前ではありますが、人は時間的に物事を考えていて、戦争なら「攻撃される前にこちらから先手を打とう」だとか、病気なら「病気にならないように健康に気をつかって生きよう」とか。でも、たとえばもっとその先の、戦争が始まってしまった後のあらゆる可能性、多面性、第三者への被害とか、想像しなければならないことは沢山あって。そう、「想像力」みたいなものが今後どんどん必要になってくると私は思っていて。うまく書けませんが、なんだかとても大きなメッセージなんじゃないかと感じました。
ちなみに原題「Arrival」の意味は、「到着」「出生」などです。
・・・果たして彼らは何を伝えに来たのか?
・・・「メッセージ」とは?
ぜひ映画館でご覧ください!!